難破船の甲板でオレは寝言を言う

一回目の人生は強制終了させました。もう40代後半にも入ろうとしてるのに。

怒涛の派遣会社廻り⑦ ~一旦完結~

某県某所、外は小雨。さめざめと雨は降っているが季節は3月、さほど寒くはない。

 

某企業の会社訪問。まずは派遣会社の営業と待ち合わせである。

派遣会社の営業って若い人のイメージだったが、ここの会社の営業は私より年長の人だった。

 

先日一日で三社周った時の最後の三社目が設定してくれた案件である。

 

 

正直、さほど乗り気ではなかった。というのも、他に条件の良い案件が二社ほどあったしまだまだこれから就活を続けるつもりだったからである。仕事の内容はどうだろう、興味がゼロはなかったが、特別気を引くものではなかった。とりあえず受けてみるか、ぐらいの気持ちだった。

ただ一点、いいなと思ったのが勤務時間である。朝が非常に早く、終わるのもその分早い。早起きは大変だが、早朝に出勤するのも終わるのが早いのも精神衛生上良さそうに思えたのだ。

 

 

あとは人。どういう人が働いているのか、選考するのか、雰囲気を見ようと思った。それで良ければ決めてもいいかなとも少し思っていた(最低これぐらいは欲しいという賃金レベルはクリアしてたので)。

 

 

 

ご存知の人も多いと思うが、派遣会社がセッティングする就業先の「会社訪問」は実質の面接である。本来、就業前の応募者との接触は法律上禁止されているが、ほぼ形骸化している部分で暗黙の了解で事前面接は行われている(いやらしい話だが、この「会社訪問」を派遣会社に実質の面接であるかどうかの確認をすると非常に嫌がられて、下手するとクレーマー扱いになるらしい。まったくもって不可思議な話である)。

心の中で思わず、社会の本音と建前...とつぶやきたくなるところである。

 

 

 

それはさておき。

 

 

面談は非常にスムーズに進んだ。こちらの先方に対する印象もよかったし、雰囲気も友好的、先方の私に対する印象も悪くないようだ。比較的きついと言われる業界だったが、聞いてみるときつくないわけではないが同業他社よりは比較的そういう側面は少ないとのこと。うん、悪くないかもしれない。

 

 

ほぼ決まりかな、という感触は得られた。ただ、今後どのような予定かと訊かれた時、第一志望かどうかは何とも言えない、他でほぼ内定が出てる状態だとブラフを入れた。要はもったいぶったのである。採用とは、他が欲しいと思う人を欲しがるものだ(あくまでレベルが同じ同士の争いだとの前提)、というのがずっと心の中にある。これは新卒の就活の時からの学びなのだ。これで要らない、というのならそれはそれで良い、宗教じゃないんだから、と思っている。

 

終わり方も悪くなく、最後のブラフは余計だったかどうか正直自分でも少しモヤっとしたが、帰路に向かいあとは結果を待つだけに。

 

 

 

自宅最寄り駅に着いたと同時ぐらいに、派遣の営業から連絡が来た。

 

 

「先方はぜひ来てほしいとのことです!」

 

 

採用である。結果が出た。とりあえずよかった。

 

 

この時点でまだ二社の結果待ちだったゆえ、即答は避けた。ただ、もうこの時点で3月中旬、4月入社を考えるとそんなに日にちは延ばせないと思い、翌日に正式に返事させてくださいと伝え、電話を切った。

 

 

 

 

どうするか・・・

 

 

ここに決めてしまうか、それか蹴ってこのまま就活続けるか、その晩落ち着いて考えた。

時期の要素も大きい。4月入社の会社か、常時採用してる会社か。もしくは欠員が空いたところの枠狙いか。

 

そもそもやりたい仕事があるわけじゃないしな・・・というのと、採用が出た会社に得に目立った不満があるわけじゃないという、割りと消極的な理由でここに決めることにした。

まずはスタート切らないと何も変わらないし、違うと思ったらいつでもやり直せばいい、職種も一応希望どおりだし、あと調べた限り同業種同職種で給与はほぼ一番高い水準の模様だ、、、とポジティブに変わったあたりで翌日を迎え、就業する旨の連絡を派遣の営業に伝え、一旦私の就活は終わった。

 

 

 

今もここで働いている。もう3ヶ月目、長めの研修が終わり、実際の業務に移り、最近ようやく業務に慣れ始めたところである。

 

 

就活は一旦終わったわけだが、ずっとここに勤めるかどうかはわからない。ステップアップができるのなら転職することもあるかもしれないし、そこはフレキシブルに考えている。環境は自分で作るもの、今の職場でそこに成功したら(ほぼ成功しつつある)ずっと勤める可能性もある。

 

 

ただ、私はもともとは起業家気質が強い。いきなり起業することは今のところ考えられないが、副業しながら準備を整える可能性は高い。ただ、来る日がくるまでは勤めてる会社で全力を尽くすつもりだ。

 

 

 

第二の人生は始まったばかりなのだ。