外資系マーケティング会社の入社面接を受けた話③
「それではさっそく・・・自己PRをお願いします。」
人事担当の若めの女性の一声で始まった。隣にはインド人の女性、その隣には少し前に活躍していた極真空手出身のK1ファイターのニコラス・ペタスみたいなアングロサクソン系の白人男性が座っている。
↑ニコラス・ペタスはこんな感じ
若めの女性は日本人、インド人はニコラスの通訳でバイリンガル、ニコラスは日本語は全くという、そんな3人が面接官。こちらは私と、派遣会社の営業の二人。向かい合ってのプレゼンである。
真正面きっての自己PRとか、新卒の就活以来だなと思ったが準備はしてあったのでおもむろに始める。学生の頃と違うのは、状況が見えていること=話す内容をコントロールできる、つまり反応が良さげであれば少し詳しく掘って説明、鈍いようなら次の話題という塩梅で約3.4分を乗り切った。少し話しすぎだったかなと思う部分もあったが、いかんせん職歴は長いし、変に誤解されるのも困ると思い、丁重に話したつもりだ。
そこからは質疑応答、得意不得意を訊かれたり、過去の職歴から掘って質問されたり、スキル的なことを訊かれたり。神経を使いながらソツのないよう話をする。
今回の採用面接の困ったところは、担当の営業にも合否基準が見えないことだった。
というのも、過去20人ほど紹介したらしいのだが、うち採用されたのが二人、でもその二人が採用された理由がよくわからないらしく、もっと合うと思った人も他にいたんですけどね、と担当営業は言う。
こういう人材がほしいという基準がある程度わかれば対策のしようもあるのだが(特に今回みたいに派遣会社の人を介しての場合)、今回のようにわからないケースは事前の企業研究と当日現場での反応でしか対策ができない。これまた困ったことにこのマーケティング会社はほとんどオンライン上では情報を出していない。昔作ったであろう一辺通りのHPの文言と募集要項ぐらいしか、材料がなかった。
こういう場合はキーワードで攻めるしかない。この会社でいえば何度かHP上に出てくる、「効率的」というワードをつかって自分の職務経歴と自分の性格適性をオーバーラップして志望動機に絡ませてトークをした。
それが功を奏したのか、最後の方までほとんど口出しをしてこなかったニコラスが急に評価を始め、前向きな質問やトークを私に投げかけてきた。異国人で言葉が通じないとはいえ、通訳はいるし彼に伝わるようにコンパクトな言葉で刺すように展開、あっという間に面接が終わった。時間にして一時間半ぐらいだろうか。結構長かった。
想像してたよりはハードでしたね
— 只野柴犬 Co. (@tadano_planet) 2018年1月17日
新卒時の就活みたいな面接、久々で疲れました笑
— 只野柴犬 Co. (@tadano_planet) 2018年1月17日
終わった感想としては一言で言うと、「結果が読めない」だった。
同席してくれた営業担当にどうだったか訊くと、いや、よかったと思いますよ。最後ニコラスが俄然反応してましたしね。彼が採用権があると思うので、とのこと。
私としてはニコラスが最後に言った台詞の意味でどっちとも取れるなという感想しかなかった。ニコラスは終わり間際私に、「採用が決まるのは少し先だ。それまで時間のある間は他の企業も見ておいてほしい」と言ったのだ。
私はこれをどっちかというとネガティブな意味かなと捉えた。ただ日系の会社と違って実際ゆっくり採用を決める部分もあるだろうから(本国決裁のため)、可能性はなくはないのかなと前向きにも捉えようと思えばそうできた。
合否確率は先方から話されたことを分析すると、3:7かな、受かる3落ちる7ぐらい。多分、今のところの扱いは「ペンディング」だと思う。
— 只野柴犬 Co. (@tadano_planet) 2018年1月17日
ニコラスを刺すには英語で話せばよかったかな、とも思ったが後の祭り、それに自分の語学力の乏しさを考えると無理な話だよなと思い直し、反省材料として次に活かそうと心に誓った。
採用の合否結果は次回書きます。
つづく。