難破船の甲板でオレは寝言を言う

一回目の人生は強制終了させました。もう40代後半にも入ろうとしてるのに。

怒涛の派遣会社廻り③

 

 

西新宿に来るとよく思う。

 

「たくさんのデカいビル、たくさんの会社、それを見ている自分はなんて小さい存在なんだろう」と。

 

西新宿のビル群の風景は私が上京した20数年前と比べてさほど変わっていない(その頃にちょうど都庁ができた)。奥に入った住宅街にそこそこの数のタワマンが建ったぐらいだ。オフィス街側はほとんど変わらずである(入ってる会社は少しずつ変わってるんだろうけどね)。

その頃と自分は何が変わったんだろうなぁ・・・なんだか変わってないようで歳だけは確実にとったよなぁ、、とかいつも思う。

 

次のアポまで少し時間があったのでゆっくり昼食をとって、少し散歩をしつつコンディションを整えた。さあ、二社目である。

 

 

 

 

求人広告や人材ビジネスやでここ二十年で急激に成長したR。本体の方はイケイケ体質で優秀な若い人が暴れ馬のように活躍しているイメージがある。二社目はそこの関連会社である人材派遣会社。

 

足を踏み入れて電話で呼び出すと、「女は愛嬌。」を絵に描いたような少しテンション高めの女性が現れ丁重に明るくブースに案内してくれた。んー、なんだかRっぽいよなぁ。

 

 

ここもだいたいの登録作業をWEBで済ませていたので、確かタイプテストと性格判断テストみたいなものだけをこのブースでやった。

 

後に案内の人から結果を受け取ったのだが、こんな感じの結果であった。

 

 

 

 

 

 

とりあえずやるべきことをやり終わると、総合案内受付みたいな若めの女性が現れた。ようやく本番である。

 

ところがこの女性、視線を合わせるのが苦手らしくテンプレ通りに話を進めてくれるのはいいのだが、目線を絶えず合わせようとせず、視線の置きどころがいつも不自然で(私の頭のてっぺんあたりを常に見てた、ちなみに私は髪は普通にあるし特別な髪型はしてない笑)、あーこの人はコミュニケーション苦手な人なんだろうなぁと思ってたら案の定、よくわからないところでこちらをアゲてみたり、こちらのありきたりの質問(わざとそうした)にも若干ズレた答えを返してくる。

 

あとから友人(この友人は以前この会社に勤めていた)に聞いたところ、最初の総合受付役の人はただの会社の総合案内係で、仕事のことはよくわかってない人が割り当てられることが多いらしい。道理で・・・。

 

そんな時間を20分ほど過ごしたあと、入れ違いで別の人、いわゆるコーディネーターが現れた。

 

 

だが残念ながら、今思い出してみてもどんな人だったか全く覚えていない。確かにコーディネーターとは話して、2つほど案件を紹介された記憶はあるのだが、その状況もその相手の顔もまったく思い出せない。この日、三社回って他の二つは割りとはっきり思い出せるのだが、このRだけはコーディネーターとの会話がごっそり記憶から抜けている。よほど印象が弱かったんだと思う。同時に私の印象も相手からするときっと弱かっただろうなぁと思う。感じたことは同期するからね。まあ仕方ない、合わないこともあるだろう。

 

 

実際この日以降、翌日翌々日までは頻繁に電話がかかってきて案件にエントリーしませんかというオファーの連絡があったのだが、いくつエントリーしても社内選考は通らず、徐々に連絡は少なくなっていき、こちらもピンとくるような案件も見つけられず自然消滅みたいな形で終わっていった。

 

 

うーん、なかなかしっくりこないなぁ。

 

 

 

 

「就活、長引くかもしれないな。」ぼそっと独り言を言ってみる。

 

まあ、いい。あともう一社いけば今日は終わりだ。頑張ろう。

少し早めに二社目が終わったので三社目に電話してみて早めてもらえることが可能なら、そうしてもらおう。

 

私はスマホを取り出した。

 

 

つづく。